腕時計における修理とオーバーホールの違い

修理とオーバーホールの違い

修理とオーバーホールの違いを知るにあたり、まずは修理とオーバーホールがそれぞれどのようなことを言うのかを知りましょう。

オーバーホールとは

オーバーホールとは定期的に時計を分解し、点検や修理を行うことをいいます。
その際、すべて分解するため隅々まで洗浄や清掃、防水などの処置を施します。
車でいう車検のようなもので、車検は法律上、2年に1度必ずしなければいけないと定められています。
ですが、時計のオーバーホールは法律上定められていることではありません。
そこでオーバーホールを行わない方も多いようですが、どれだけ調子が良くても3年から4年に一度はオーバーホールを行うべきです。

どんな作業があるのか?

部品を隅々までキレイにするため、すべての部品を分解します。
研磨作業や磨きもありますが、それは最終的な作業でありその間には様々な作業が組み込まれています。
最も、機械式の腕時計は必ず古い油を除去して新しい油を入れるという必要不可欠なメンテナンスがあります。
こういった作業も含まれていて、簡単にいえば時計全てを綺麗にする作業なのです。

修理が必要な状態のとき

オーバーホールを依頼していて修理が必要になるケースが多いでしょう。
それは「分解して初めてわかる故障が見つかる」可能性が高いからです。
目に見えて壊れているようであればすぐに修理依頼を出すでしょう。
ですが、定期的なメンテナンスをしている方はその度にどこが悪くなっているかもチェックしてもらいパーツ交換が必要な個所を修理してもらいます。
オーバーホールと修理の違いとはそこです。パーツを交換するかネジのゆるみなどを調整するかなど。

あくまで基準となる修理はありませんから、オーバーホールへ出した際は壊れている個所があれば修理がセットでついてくるものだと考えましょう。
オーバーホールを依頼して、万が一修理が必要な個所が見つかっても、修理を別途依頼しないという方はよくいらっしゃいます。
パーツ交換が必要な場合は必ず見積もり時に連絡されますから安心してオーバーホールへ出しましょう。
また、消耗したパーツのまま時計を使い続けると将来的には修理が不可能な状態になるまで劣化してしまいます。
そこで、オーバーホールの際に修理をそのまま依頼する方が多いのです。
出来るだけ定期的なオーバーホールを行い、大きな修理が必要となるまで劣化させないよう、大切に愛用していきたいですね。